芭蕉の話
【芭蕉の話】
『奥の細道』で知られる俳人、松尾芭蕉がまだ生まれ故郷である三重県伊賀市に住んでいた時の話。
吉野山(現在の奈良県)の桜が見事だと聞いた芭蕉は一度は見てみたいものだと早速旅に出ることにしました。
その道中、芭蕉は素晴らしい孝行娘がいるという噂を聞き、とある村に立ち寄ります。
実際に娘の家を訪ねてみると、家屋も着物もボロボロなのに両親は幸せそうです。
娘が懸命に親に尽くし、頑張っているからなのでしょう。
芭蕉はいたく感激し、両親に何か買ってあげなさいと1両を差し出します。
ただ、その1両は芭蕉のなけなしの旅費で、お金の無くなった芭蕉はそのまま伊賀に引き返すことになってしまいました。
伊賀に戻ると、ある人が芭蕉に話しかけました。
「せっかく旅に出たのに、桜が見られなくて残念でしょう」
芭蕉は満面の笑みで答えます。
「桜よりもずっと美しい、人間の美しさに出会えましたから、後悔はしていませんよ」
と。
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コメント
- 久しぶりー!
今どのブログがメインか分からなくてさまよったわ(笑
元気??(*^_^*)
女将さんの大冒険(?)覚えてる?
最近ポチポチと書いてるから、よかったら見に来てねー。
気が向いたら挿絵でも提供して☆