FC2ブログ

HOME>100のお題その1

090:有名税

有名税(ゆうめいぜい)とは有名であるが故に生じる問題や代償。
実際にそういう税金が存在するわけではない。

【090:有名税】

兵庫県神戸市大竜寺

「お、シンジ君じゃないか」

警察官の高木は知り合いの走り屋に声を掛ける。

「おう、おっさんか」

シンジは本日7本目の煙草に火をつけると、高木の姿を見て返答する。
瞬間、恐ろしい早さで高木がシンジの脳天を張り倒した。

「ってーな!何すんだよ!」

「誰がおっさんだ!!」

「今年で3×歳だろ!?立派なおっさんじゃn」

「シンジ君、男はね…何歳になっても少年なんだよ。永遠の18歳なんだよ」

「アイドルみたいなことを言うな。おっさんはおっさん以外の何者でもねーよ」

「時にシンジ君、アイドルといえば近藤真彦という人物を知ってるかな?」

「おっさん年代ばれるぞ」

「ばれるってなんだよ!!俺は永遠の18歳だと何度言ったら」

「近藤真彦ってあれだろ?昔レコード大賞を取ったとかいう歌手だろ?」

「そうそう。彼はジャニーズ事務所の歌手であり俳優でありレーシングドライバーなんだよ」

「え?レーシングドライバー…?」

「そ。ついでに言うとレーシングチーム監督」

「そいつは初耳だな」

「KONDO Racingというチームを自ら設立したんだ。すごい人だよ」

「へぇ…」

シンジは携帯灰皿に煙草の灰をトントンと落とす。
高木は話を続ける。

「でも彼は、有名であるがうえに過酷な人生を送ることになった」

「確か…母親の遺骨が盗まれたとかなんとか」

「そう。1回目のレコード大賞受賞に受賞を引き換えに母親の遺骨が墓から盗まれ、返してほしくば、受賞を辞退するよう脅迫される事件があり、マスコミに発表したのは、年明けから。現在も遺骨は返っていない…」

「有名税…か」

「いつか報われる日が来るといいんだが…」

高木は遠い目をして空を見上げる。
鬱蒼とした木々が高木達を見下ろしていた。


END.
スポンサーサイト



この記事のトラックバックURL

http://paradox07.blog68.fc2.com/tb.php/172-75f5a107

コメント

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

  Template Designed by めもらんだむ RSS

special thanks: Sky Ruins, web*citronDW99 : aqua_3cpl Customized Version】