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094:加害者

ぼくだけが知っているのだ 彼はここへくる前にたった一度だけ
たった一度だけ哀しい過ちを犯してしまったのだ


【094:加害者】

加害者、といえばこの裁判と歌が思い浮かぶ。
2001年4月28日、その日はゴールデンウィーク初日の夜遅くの出来事だった。
東京都世田谷区の三軒茶屋駅のホームで、銀行員の男性が18歳の少年2人に殴り殺される事件が起きた。
きっかけは電車内のトラブルである。
三軒茶屋駅のホームに停車し、満員電車に乗車していた銀行員の男性と少年らがささいなことで口論になったという。
少年達は銀行員の男性につかみかかり、10分近くにわたって殴る蹴るの暴行を加えて逃走。
銀行員の男性は意識不明の重体で病院に運ばれたが5日後に死亡した。

2002年2月19日、東京地裁でその2人の少年に懲役2年以上5年以下の不定期刑という実刑判決が下される。
少年らと弁護士は「被害者の発言や行動にも犯罪を挑発する面があった」と主張したが、主張は退けられた。
少年2人は「一生をかけて償う」「私という人間を根本から変えていきたい」と遺族への謝罪の言葉を述べたが、少年らの言葉や表情から反省の色が薄いと感じたのか、山室恵裁判長は判決文を読み上げた直後にこう語った。

「唐突だが、君たちはさだまさしの『償い』という歌を聴いたことがあるだろうか?
歌詞だけでも読めば、君たちの反省の言葉がなぜ心を打たないのかわかるだろう」

法廷の説諭でポップスの歌詞が引用されたのは裁判史上初の出来事だった。
さだまさし「償い」の歌詞とは

交通事故で男性を死なせてしまった友人が、せめてもの償いとして送金を続けていたところ、事故から7年目に被害者の妻から送金はいらないという一通の手紙が届くといった内容。
手紙には加害者に対する今後の人生を気遣う言葉も綴られてあった。
1982年のアルバム「夢の轍(わだち)」に初収録されている。

作詞作曲を手がけたさだまさしは後にこう語る。

「これは実話なんですよ。『もう送金はいりません』って手紙を書いたおばあさんを知ってるんです。それ聞いた時、びっくりして…、なかなか聞ける言葉じゃないじゃないですか。旦那さんを交通事故で失って、自分だったら加害者を許す気になるかなと思って、びっくりしたんです。でも、被害者の奥さんから『もう送金はいりません』って言われた加害者も(償おうとしたことに対して)えらいなと思って、それで加害者側の歌を書きました」

そっと歌を口ずさむ。

人殺し あんたを許さないと 彼を罵った
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