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ネズミの彫り物



【ネズミの彫り物】


江戸時代の彫刻職人、左甚五郎。
地元の大工に腕の良さを妬まれて右腕を切り落とされたため、また、左利きであったために左という姓を名乗ったという説もある。
日光東照宮の眠り猫など、彼の作と伝えられる彫刻は日本各地にあり、技量の高さを表す逸話も多い。
しかし、彼自身の実在は確かではなく、まさに伝説の職人だったという。
そんな彼の逸話の1つにネズミの彫刻の話がある。

左甚五郎には菊池藤五郎というライバルがいて、世間では2人のどちらが優れた職人かという話で盛り上がり、ファン同士で喧嘩が発生する事態にまで発展したという。
そこで、ときの将軍は優劣の決着をつけようと2人を城に呼び寄せてその場でネズミの彫刻を作るように命じたという。
しかし、完成した作品は両方共今にも動き出しそうな仕上がりで、なかなか優劣をつけることが出来ません。
そこで、家臣が助言します。

「ネズミのことなら猫に訊いてはどうだろうか」

将軍は早速猫を連れてこさせ、2つの作品の前で放させました。
猫は最初、菊池藤五郎作のネズミに向かいますが、口に咥えた途端にパッと吐き捨てました。
その後、左甚五郎のネズミを咥えるとそのまま逃げてしまったそうな。
この様子を見て将軍は、甚五郎の方が優れた職人であると結論づけました。

実は、菊池藤五郎の作ったネズミの彫刻は木製でしたが、左甚五郎の作ったネズミはカツオ節を削って作られたものだったという。
名工の伝説を支えているのは彫刻の技量だけではない、というお話。



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