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片想い 1




*この物語はフィクションです。


和室だった。
古くなってはいたが、それは畳のある和室だった。
畳の上には布団がひかれ、老婆が眠っている。
否、眠るように死んでいた。
老婆は自分の抜け殻を見つめながら、とうとう私は死んでしまったのねと感慨深げに呟く。

「そうです、貴女は老衰で亡くなったのですよ」

老婆の目の前には、黒い特攻服姿の奇妙な男が佇んでいた。

「あなたは?」

老婆は不審そうな表情を浮かべ、男の正体を問う。

「失礼、私の名はNavy(ネイビー)。
死を司る神、すなわち死神です」

老婆は男の正体が死神だと分かると、怯えた表情を浮かべる。

「死神、と言っても、無差別に地獄へ連れて行くような事は致しません。
私は死を司る神であって、悪魔では無い。
だから、そんなに怯えた表情をしないで下さい」

死神は優しく微笑む。
老婆は安心して、ホッと息をつく。

「貴女には未練がありますね?」

死神は老婆に言うと、老婆は、

「何故知っているの?」

と言った。

「未練があるからこそ、私は此処に呼び出されたのですよ」

死神は答えた。
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