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走り屋群像劇場『走り屋3rd+』



3rd+でやってた『Drift走り屋er』をもう一度やろう、という無謀な企画。
勿論キャラクターはそのままで。

【走り屋群像劇場『走り屋3rd+』】

走り屋群像劇場『走り屋3rd+』 ACT1:後男

画像 008



「なあなあ、知ってるか?友達の友達から聞いた話なんだけどな」

都市伝説。
それは、『友達の友達から聞いた』というくだりで始まる、根拠のない噂話である。
しかし、都市伝説は本当にただの噂話なのだろうか?
ひょっとしたら中には、真実の話も含まれているのかもしれない。

「まぁた都市伝説話かよ…お前、27歳になってもそういうの信じてんの?ばかじゃないの?しぬの?」

相良 走一(さがら そういち)は呆れた顔で友人の流 健二(ながれ けんじ)という男に言い放つ。
罵詈雑言の嵐である。

「いいから聞けって。都市伝説好きなら一度は聞いたことがあるだろ?下男」

流 健二(ながれ けんじ)は必死で走一に言う。

「下男だぁ?なんだそりゃ。下ネタ好きな男の事か?」

「ちげぇよ!下男くらいは聞いたことあると思ったんだけど」

「知らねーよ」

「あのな、下男って言うのはな…」

健二は懇切丁寧に下男について解説を始めた。
こうなった健二はもう誰にも止められない。
Don’t Stop The 健二なのである。

【下男】
正式名称は「ベッドの下の男」。
アメリカ発祥の都市伝説の一つであり、「ベッドの下の通り魔」、「ベッドの下の斧男」等と呼ばれることもある。
大体のあらすじは以下のとおり。
一人暮らしをしている女性の部屋に友人が遊びに来た。
部屋にはベッドが一つしかないので、自分はベッドに寝て、友人は床に布団を敷いて寝させることにした。
夜も更けて寝ようとする女性に、突然友人は外へ出ようと誘う。
あまりにしつこく誘う(コンビニに行こうと言いだし、女性が「一人で行けばいい」と言っても、どうしても一緒に行きたいと強引に誘うパターンが多い)のでしぶしぶ部屋を出ると、友人は血相を変えて彼女に「ベッドの下に包丁を握った男がうずくまっている」と言う。
その男は床に通り穴をあけてそこから頻繁に出入りしていた、という話。

対象が友人の友人であったり、姉妹であったり、友達大勢であったり、男が持っている凶器が斧や鎌であったり、男が隠れているのがクローゼットの中であったり、押入れであったり、舞台が海外のホテルや山中のペンションであったりと似たような様々なバリエーションが存在する。
大概の結末は男が逮捕されると言うものだが、「登場人物を殺害し、メッセージを残して行方をくらませる」などと脚色されることもある。


「ああ、その話か…そういえばそんな話も聞いたことがあるような気がするよ」

走一は欠伸を噛み殺しながら、健二の話を大人しく聞いていた。
実の所、走一は都市伝説なんぞに興味はなかった。

「どうだ、怖いだろ?」

「はあ、そりゃまあ。どちらかと言うと夜の岩谷峠で懐中電灯を下から当てて脅かそうとするお前の顔の方が怖いけど」

走一は全く表情を変えずに健二の顔をじっと見つめている。
走一と健二は走り屋である。
こうして夜な夜な峠や山へ行き、自分の車でドリフトやグリップ走行をしていかに速く走れるか腕を磨いている。
走り疲れた走一に、健二はこうして隙あれば都市伝説を吹き込んでくる。

「俺はそんなもんに興味はないよ。さ、今日はここで切り上げてそろそろ帰ろうぜ」

走一はそう言うと、さっさと自分の車の方へと歩いて行き、乗り込んでシートベルトを締める。
健二は不服そうにほっぺたを膨らませたが、走一が車に乗り込んだ数秒後に顔色を変えた。
走一がエンジンを掛ける。

「待て、走一!!」

健二が全速力で走ってきて、走一を呼び止めた。

「…なんだよ?」

「走一、帰る前にさ、トイレに行ってから帰ろうぜ」

「は?何で?」

「途中で渋滞して漏らしそうになったら困るし」

「夜だから交通量は少ないと思うぞ?」

「ほら、途中で冷えてトイレ行きたくなっても困るじゃん!?」

健二は11月だというのに汗をびっしょりとかいている。
そんな健二をぼんやりと眺めている内、健二は勝手に走一の車のエンジンを止めて走一の座席のシートベルトをカタカタと外し始めた。

「分かった!分かったってば。お前、1人でトイレ行くのがそんなに怖いのかよ…」

走一は車の鍵を引っこ抜き、健二に半ば強引に引きずられながら車を降りる。
車を降りたのを確認するや否や、健二はポケットから携帯電話を取り出すと何処かに電話を掛け出す。

「一体何なんだよ、俺にも分かるように説明してくれよ…」

走一がぼやくが健二はお構いなしである。
何度かのコールの後、健二はこう言った。

「もしもし、兵庫県警交通課、巡査部長の高木さんですか?ええ…実は、走一の車に刃物のようなものを持った男が現在進行形で潜伏してるんですが…」

走一は驚いた。

「お前、なんでそれを早く言わないんだよ…!」

「言ったらお前が確実に殺されてたよ…!」

通話を終わらせ健二が携帯電話をポケットに仕舞う。
その間も健二は走一の車から一時も目を離すことはない。

「今日は満月で、仄かに明るいから助かった…」

健二は独りごちる。
走一の顔を見ながら、健二はこう言う。

「あのな、お前の後ろ…後部座席に刃物を持った男がいたんだよ…」

「そんなばかな…」

「嘘だと思いたいよ。お前が帰ろうと座席に座った途端、月の光の反射で刃物が見えたんだ。だから慌ててお前をトイレに誘ったんだよ」

健二は走一の車を見つめたまま、語る。

「間一髪だった…走一を引きずり下ろした時、そいつと目があったんだがそいつの目が俺を思い切り睨んで…」

やがて、パトカー2台が走一の車を囲む。
パトカーから高木が降りて開口一番、健二に言った。

「…またお前らか」

「またってなんすか!?」

「言いたくもなるよ。毎回毎回事件起こしやがって…俺の睡眠時間を返せ」

「事件起こしたのは不審者であって、俺らはある意味被害者っすよ!!」

健二は泣きついた。
高木は泣きついてくる健二を無理矢理引き剥がすと、走一に車を開けていいかと許可を取る。
走一は黙って頷く。
高木は車のドアを開けると、やがて1人の男を車から引きずり出した。
その男の手には、誰かの血がついた包丁が握られていた…
男は虚ろな目でゲラゲラと笑っていた…

「事実は都市伝説よりも奇なり…だな。殺人未遂で現行犯逮捕だ」

高木はそう言うと、男に手錠をかけた。


都市伝説。
それは、『友達の友達から聞いた』というくだりで始まる、根拠のない噂話である。
しかし、都市伝説は本当にただの噂話なのだろうか?
ひょっとしたら中には、真実の話も含まれているのかもしれない。

あなたも、車の後部座席にはご注意を…
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