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走り屋群像劇場『走り屋3rd+』




【走り屋群像劇場『走り屋3rd+』】

走り屋群像劇場『走り屋3rd+』 ACT3:白いセリカ


260px-Toyota-Celica-T200.jpg

【トヨタ セリカSS-Ⅱ 1997年】
'93年10月にモデルチェンジした6代目セリカ。
斬新なスタイリングで登場し、ボディを3ナンバーサイズに拡幅(かくふく)し、全体的にふっくりしたデザインに変更された。
ユニークなフロントマスクの丸目4灯は目新しさもあり、発売当時は多くのユーザーの関心を集めた。
グレードはSS-Ⅰ、SS-Ⅱの2種類で、それぞれ最高出力が140ps、180psの2グレード構成だったが、'97年末のマイナーチェンジでは180psモデルにVVT-i(可変バルブタイミング機構)を採用し、最高出力は200psに進化した。
ちなみにWRC参戦車のベース車となるGT-FOURはアルミ製ボンネット、リアスポイラーを標準装備。
255psを発揮している。


「なあなあ、知ってるか?これは俺の友達の友達から聞いた話なんだけどな…」

都市伝説。
それは、『友達の友達から聞いた』というくだりで始まる、根拠のない噂話である。
しかし、都市伝説は本当にただの噂話なのだろうか?
ひょっとしたら中には、真実の話も含まれているのかもしれない。

「白いセリカって知ってる?」

「セリカだぁ?そんなもん、アレだろ。トヨタが1970年から2006年まで製造・販売していたハードトップおよびクーペ型の乗用車だろ」

走一と健二は走り屋である。
こうして夜な夜な峠や山を走り込んでいる。
そんな中、健二は今日も嘘か本当か分からない都市伝説を口にする。
走一は再度山のヘアピンカーブをパワースライドさせてクリアしてゆく。

「走一、6代目セリカ…SS-Ⅱは知ってるか?」

健二は唐突にそんな質問をぶつけてくる。
走一はバカを見るような目で健二をチラ見すると、呆れた顔で答える。

「丸目4灯のアレだろ」

「ご名答」

丸目4灯で通じるのもどうかと思うが、大体あってるのであえて詳しい解説はしないでおく。
というより大まかなふわっとした解説は上の方で写真と共に既にしてあるのでここは生暖かくスルーして欲しい。

「春の七草みたいな白い車が何なんだよ…」

「セリカ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ…ってそぉい!!」

健二がノリツッコミした。
というかそれ最後まで言う必要あったんかい。

「七草ちがーう!!」

「知ってるよ」

走一はピクリとも表情を変えない。
ただ黙々と夜の再度山を走り抜けてゆく。

「実はその白いセリカな、この再度山にも出るらしいぜ」

「普通じゃん」

どこがおかしいねんええこらワレェしょうもないこと言ったらいてまうぞ的な空気を醸し出しながら、走一はハンドルを切る。
ゆるぎない。
ゆるぎないものひとつ抱きしめたいよとオーディオからB'zの歌声が聞こえる。

「再度山に白いセリカが出て何がおかしいんだよ」

「実はその白いセリカな…片方のライトが消えている片目のセリカなんだよ…!!」

バァーン。
な、なんだってー!?って俺の走一が言うはずがない。

「ただの整備不良だろ」

走一は辛辣な言葉を助手席にぶつける。
車内にブリザードが吹き荒れる。

「いいから最後まで聞けって!」

「却下だ」

何を隠そう、相良 走一という人物は幽霊や怪奇現象といった類を一切信じてはいない。
現実主義者であるのだが、不思議な事に人一倍霊感が強い。
頑なに幽霊や怪奇現象を否定するという理由はただ1点。
怖いから。

「その片目の白いセリカはな、猛スピードで追い越して行き、しばらくするとまた同じ片目のセリカが現れ追い抜いていくそうだ。で、セリカの車内を覗くと人の姿はないんだってよ」

「ばんなそかな」

走一は無表情のままケタケタと笑った。
無表情を貫いてはいるが、内心走一はちょっぴり恐怖を感じていた。

「他にもセリカに関する都市伝説がもうひとつあってな…」

調子に乗ってきた健二が、助手席で懐中電灯を下から当てて脅かしにかかっている。
本来ならそんな健二を遠慮無く飛び蹴りしたいところなのだが、いかんせん自分は今運転中。
車内でそんな事すれば車は壁とお友達になること間違いなしなのである。

「まだあるんかい…!」

走一はギシギシと歯ぎしりしながら、健二の話を大人しく聞くしかなかった。

「実はさっき話した白いセリカの原型の話があってな」

「原型とかあるんかい…!」

「国道沿いにある中古車自動車店には、白いセリカが5万円で売られていたという…」

【白いセリカ1】
国道沿いにある中古車自動車店には、白いセリカが5万円で売られていた。
そしてある男子大学生は、セリカがこの値段で売られてることに仰天した。
どこか変ところがないかと調べてみたが、これといって怪しいところはない。
そしてこの白いセリカを購入したのだった。
彼は車が家に届くと彼女を連れてドライブに出かけた。
白いセリカは運転をする上でも何の問題もなさそうだった。
ドライブは進み、彼女は窓から顔を出して、風に当たることにした。
心地よい風が頬をなでる。
しかし、そこに不幸が待っていた。

折れ曲がって道路にはみ出していた標識が、彼女の顔に当たったのだ。
薄い面をこちらに向けていた標識は彼女の首を切断し、首はボンネットに落ちて道路へと転がっていった。
それを見た彼は発狂して、入院したものの、しばらくして死んでしまったという…
白いセリカは今でも何処かを走っているという…


【白いセリカ2】
いわくつきのとある山道に片方のライトが消えている片目のセリカが出るという。
猛スピードで追い越して行き、しばらくするとまた同じ片目のセリカが現れ追い抜いていくのだが。
セリカの車内を覗くと人の姿はないそうだ…


「どう、これむっちゃ怖くないか?」

「お前の顔のほうがこえーよ」

走一は軽口を叩くが、実際の所無茶苦茶怖がっていた。
冬だというのに背中はじっとりと汗をかき、腕には鳥肌が立っている。
その上、さっきから走一の後ろに1台のとある車が食いついてきているのである。

「あのさ、健二」

走一は冷静を装いながら、健二に呼びかける。

「ん?何?」

健二は呑気に車内でミカンの皮を剥いている。
お前は大阪のおばちゃんかというか車内で物を食うなとツッコミを入れたい衝動に駆られたが、それよりも言っておきたいことひとつ。

「片目の白いセリカが俺の車の後ろについてきてるんだが」

「えっ!?嘘マジ!?」

健二はイキイキした顔で後ろを振り向く。
どこにワクワク要素があるんだよ。
整備不良の一般車だろうと走一は更に加速する。
だが。

白い片目セリカは悠々と走一のミラジーノを追い抜かしてゆく。
当然何もおかしい事はないはずだが、ふと追い越してゆくセリカを見てみると運転席に人の姿はなかった。
気のせいかと思い、目をこすってみたが運転席には誰もいない。

「そんなばかな…おい、健二セリカの運転席に誰も」

確認しようと健二に言いかけたところで無駄だと悟った。
健二は既に恐怖で失神してしまっている。

「これは光の屈折で運転席に誰もいない様に見えているだけだ、きっとそうなんだ…!」

それはちょっと無理があるぞと思ったが、現実主義者の走一としてはそう言わないと自分のアイデンティティーがレゴのブロックのように崩れ去ってしまう。
ポカンとしている内に片目の白いセリカは走り去っていった。
やがて車はヴィーナスブリッジを越えて、太龍寺付近に近づく。
失神している健二は放置。
すると、また1台の車が走一の車の後ろに近付いて来る。

「…片目だ」

片目の白いセリカである。
普通に考えるとさっきの片目の白いセリカと今後ろにいる片目の白いセリカは全くの別物の筈だが、どういうわけかナンバープレートの番号もさっきと寸分違わず一致する。

「ばんなそかな」

何処かで追いつきも追い越しもした記憶もないのに後ろにつくとはおかしな話ではないか。

「俺は夢でも見ているのか…?」

だとしたら居眠り運転ということになるんですがツッコミは敢えてスルーしておく。
片目の白いセリカはさっきと寸分違わない動きで走一のミラジーノを追い抜かしてゆく。
運転席にはやはり誰もいなかった。

「信じないぞ…!」

走一はガチガチと震えながら夜の再度山を走り抜ける。

「健二は信じても俺が信じないぞ…!!」

走一が車内で独りごちる。
健二は失神したまま白目を剥いていた。
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