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HOME>100のお題その1

001:災いの子供

『その子供』は嫌われていた。

「お前の父ちゃん犯罪者!!」

子供の容赦無い罵りが『その子供』に突き刺さる。

「違うよ!」

『その子供』は否定するが、子供達の差別は続く。

「私のお母さんが言ってたわ。 あの子は犯罪者の子供だから、付き合っちゃいけませんって」

「違う…違うよ!」

『その子供』は違う違うと否定し続ける。
上手く言葉が出てこない。
『その子供』の父親は確かに前科がある。
だが、それは『正当防衛で殺人を犯してしまった』のである。
子供であるが故に、正当防衛という言葉や意味を知らない。
また、大人達も陰湿な噂をでっち上げた。
いつからか、大人も子供も『その子供』をこう呼ぶようになった。

『災いの子供』……と。

『その子供』は自閉症だった。
集団にはうまく馴染めず、とても臆病なのと言語コミュニケーション能力の障害と、強い義務感から自己主張がほとんど出来ない。
故に、意地の悪い輩はそういう弱点に付け込んで意地悪したり孤立させたり陰で陰湿ないじめを続けた。

数年後、『その子供』をいじめる者はいなくなった。
不思議な事に、そうやって彼を深く傷つける人には徐々に不幸が訪れていったのである。
例えばいじめの中心人物だった男の子は何故か不自然に開いた道路の穴に自転車ごと落ちて顔面を強打して一部顔面麻痺し、意識にも少し障害が残った。
『その子供』を裏切って家族ぐるみで傷つけた友人は破産し、しかも最近ひき逃げをして人生が破滅した。
自閉症のように裏表を持てない障害を持った人は多くが非常に純粋である為に、怨む時は前身全霊心から怨む。
『その子供』は相手が大きな謝罪と賠償をするか死ぬまで怨み続けた。
「例え相手が死んでもその魂を地獄へ引きずり込んで最大の苦痛を与えられるだけ与えてやる」と。
そこまで人を怒らせるような事をする事自体大きな罪。
ただ単に仏罰が当たったのか、それとも『その子供』は本当に『災いの子供』だったのか真相は不明のままである……

END.
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