FC2ブログ

HOME>100のお題その1

029:後悔

Drift走り屋er 2nd
「ビール。 大ジョッキで」

警察官の高木 ヒロユキは虚ろな目つきで注文する。
顔は既に赤い。

「高木、飲みすぎだ」

上司である早志(はやし)は、高木を制した。
ここは、居酒屋。
高木は妻を亡くした。
塞ぎ込んでいる高木に、上司の早志は気晴らしに飲みに行こうと誘ったのである。
いつもより高木の飲むペースが早い。
見兼ねた早志は、飲みすぎだと高木に忠告した。

「早志さん…あなたの言うとおりでしたよ」

高木は虚ろな目をしながら、呟いた。
高木の妻、香織は交通事故で死去している。
警察官である高木は仕事を優先した為、死の場面に立ち会えなかったのである。
高木の妻が交通事故に遭ったと連絡したのは他でもない、早志であった。

「あなたの言ったとおり、仕事をほっぽり出してでも病院に行くべきだった…」

「高木、お前後悔してるのか?」

「してないと言ったら嘘になる。 時々夢に香織が出てくるんです…『どうしてすぐに来てくれなかったの?』ってね…」

「高木…」

早志は複雑な表情で高木を見つめた。
黙ってポンポンと肩を叩く。
高木は酔い潰れて眠っていた。

END.
スポンサーサイト



この記事のトラックバックURL

http://paradox07.blog68.fc2.com/tb.php/67-a3ca5927

コメント

コメントする

管理者にだけ表示を許可する

  Template Designed by めもらんだむ RSS

special thanks: Sky Ruins, web*citronDW99 : aqua_3cpl Customized Version】